書籍『旅のラゴス』

動機

新潮文庫の100冊 2018年版を読む
10冊目

このペースだと何年かかるのだろうか?

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あらすじ

ラゴスは旅をしている。
彼の世界では、人類の行動な文明は失われて久しい。
その代わりか、人類は超能力を手に入れた。
精神を集中することで、意思を感じ取ることや、集団での瞬間移動が可能だ。

北方出身のラゴスの目的地ははるか南。

結末まで

ラゴスの目的は、高度な文明をもった過去の人類が残した南方の図書館だ。
ラゴスは1度は奴隷の身に落ち7年もの歳月を鉱山で過ごすなど、困難を乗り越え、ついに人類の遺産たる図書館に到着する。

ラゴスはありったけの書物を読んだ。それこそ図書館の外には一歩も出ずに何年もの歳月を過ごした。
外では、知識の王たるラゴスを王様に祭り上げた王国が勝手に栄えたりしていたが、ラゴスは知識を出身地の北方に持って帰る。
途中、奴隷商人に南方人に勘違いされ捕えられ、奴隷として故郷の土を踏んだ。
故郷では奴隷が廃止されており、市長のラゴスの従兄がラゴスを解放し奴隷商人は縛り刑に処した。

ラゴスは、 知識を広め、 大学職員のポストを得る。
老年にかかったラゴスは旅の始めの頃に出会った少女デーデに似た氷の女王の肖像を見つける。
デーでに呼ばれているような、運命的なものを感じたラゴスは、人類の居住地の最北端を抜け、雪の中をさらに北を目指す。

すすめる?

大変に楽しい物語だった。

ラゴスが語っているのですが、感情の起伏が非常に穏やかに語られる。
例えば、「私は茫然とした」「私は笑い出した」のように動作を介して語られることが多い。
これがあるため、この本は実はもっと深いのではないか?自分が読み切れていないのではないか?という印象を持つ。

もしかしたら、読む人が読んだら、楽しいだけでなくて、深い所が読み取れるのかもしれません。
どなたか挑戦したください。

感想

終わりかたに驚いた。
ラゴスが次の旅へ踏む。
ページを捲ると目に飛び込んむ「解説」の文字…

ここでおしまい? 続きは?
誰でもそう思うでしょう。 思わない?

作者がここで終わらせたいならば仕方がない。
とても楽しい物語でした。作者には終わらせる権利がある。

それに、ラゴスの旅に終着地があるならば「旅のラゴス」ではなく「ラゴスの旅」ですしね。
結局ラゴスの本質は旅人だったのだ。

仲間を連れて旅をすれば、いつでも故郷に帰れるのに、そうはしない。
理由は分からない。けれどもラゴスには理屈が通っているのだろう。
その妙な判断がラゴスだ。
旅人のラゴスはデーデを見つけられても見つけられなくてもそこで満足はしない気がする。
結果にかかわらず、彼がまっすぐに故郷に帰ることはないのだろう。

筒井康隆氏の著作は、「日本以外全部沈没」を読んだことがあります。
驚いたことに「時をかける少女」も氏の著作なのですね。
世の中の可愛いものはだいたいおじさんが作っているとは言いますが、やはりイメージが全然違う。驚いた。

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